●ごあいさつ●
社会福祉法人 南恵会 理事長 吉留康洋
「努力する人は夢を語り、怠ける人は不満を語る」先日テレビを観ているとタレントさんが話していた言葉だった。気になり少し調べてみるとファルソンジェルゴニコルスが最初に語ったとされている。私自身この言葉と重ねて振り返ってみると努力をしているときには、夢があふれ、怠けている時には、どうでもよいような愚痴しか浮かんでこなかったことに反省させられる。
私たちは本土からはなれているのでこれまでは、都会ではないから、陸続きではないからとあきらめと言い訳をくり返してきたが、社会福祉法人批判のなかで本当にそれで良いのか改めて考え、できない理由を探す作業をやめてどうすればできるのかという考え方に変換すべきでないかと思い、PFドラッカーも著書の中でも営利組織でも社会貢献を視野に入れていない組織は発展せず、崩壊の恐れもあると述べているが、当然、非営利組織は、より社会貢献に力を注がなければならないのではないかと考える。
平成27年度より当法人では社会貢献について考え、「たんの吸引等の研修」「介護職員初任者研修」「生活困窮者就労訓練事業」を随時開始してきた。また、平成29年度4月より徳之島三町の生活困窮者自立支援事業を受託した。はじめは生活保護にいきつくまでの支援を行うのだろうと軽く考えていたのだが、第三のセーフティーネットといわれるだけあり、ひきこもり、DV被害者、ホームレス、障がいを認知していない障がい者など多様である。
ホームレス支援においては、離島(徳之島)という地域性を考えると少ないだろうというと固定観念があったのだが、町社協より3月31日に支援要請があり、事業開始前より支援を行うこととなった。私たちのなかでは、レアケースであろうと法人内の倉庫を急きょ寝泊りできるようにして、関わっていくことにしたが、5月18日には計三名の方の支援をおこなっている。
社会資源の少ない徳之島では、なかなか住み込みの仕事や無料低額宿泊所などがなく、私たちが主体的にかかわりを持つことが余儀なくされ、一人の方はグループホームの空き室へもう一人の方は法人内のショートステイの空き室を転々としていただくことになった。
当然このような落ち着かない生活環境ではご本人の就労には結びつきにくいことが明白でありまずは安心できる生活落ち着ける環境を整えることが急務となる。今年度中には老朽化しているグループホームの建て替え計画を前倒し、建て替え後には旧グループホームを無料低額宿泊所へ事業転換することとした。
しかし建て替えにしても明日、明後日に建て替えができるものでは当然なく、徳之島町役場建設課へ町営住宅の法人への賃貸を申し出たが補助金の使用目的が違うという理由から法人には貸せない、本人には資金がないので生活保護支給が決定しなければ貸し出せないとの話であったが、幸いにして前期の障がい福祉計画を策定したときの担当者が建設課に異動しており建設課の意見をまとめ、本人名義で貸し出し、法人が保証するという形で町としても特例で認めていただけるように話がまとまった。このように気持ちを共有できる役場職員がいることに非常に感謝する。
また、就労支援においても三人の方たちには身寄りがなく、面接まではいくのだがき、採用の具体的な話になっても雇用先への保証人という壁が立ちふさがった。制度的に自立支援事業のなかでは、保証人としての支援はできず、法人が保証となっても損害賠償となると保証人になるのは不適切であるとの見解がなされ、鹿児島県の担当者が厚労省へつないでいただき厚労省の方で今後検討していくとの回答を得ている段階である。
自立支援事業の基本的スタンスとしては、雇用保険、労働保険、社会保険が整っている事業所への就労支援を行うという方向があり、身寄りのない方にとっては十分機能できないのではないかと感じる。ただ、三人のうち二人の方は介護・福祉も興味があり当法人での雇用を検討しパートから正規職員へと採用できないかと私たちは夢を抱いている。
施設名 | 社会福祉法人 南恵会 |
---|---|
代表者 | 理事長 吉留康洋 |
所在地 | 〒891-7102 鹿児島県大島郡徳之島町亀徳3345 |
連絡先 | TEL. 0997-83-2418 FAX. 0997-83-2495 |
役員 | 理事:6名 監事:2名 評議員:7名 |
スタッフ数 | 142名(平成29年4月1日現在) |
事業内容 | 入所支援事業 生活介護事業 短期入所事業 共同生活援助事業 特定相談支援事業 一般相談支援事業 就労継続支援A型事業 就労継続支援B型事業 就労移行支援事業 放課後等デイサービス事業 放課後等児童健全育成事業 保育所等訪問支援事業 児童発達支援事業 自立相談支援事業 就労準備支援事業 一時生活支援事業 家計相談支援事業 子どもの学習支援事業 |
南恵会のあゆみ | 【南恵会のあゆみ】 1978年 昭和53年 社会福祉法人 南恵会 設立 1979年 昭和54年 社会福祉法人 南恵会 精神薄弱者厚生施設 徳州園 設立 1998年 平成10年 グループホーム ライフ 開設 1999年 平成11年 精神薄弱者厚生施設より知的障害者更生施設へ名称変更 2004年 平成16年 デイサービスサポート 事業開始 2005年 平成17年 徳州園改造工事 南棟(個室)新築 娯楽棟改装工事 2006年 平成18年 知的障害者援護施設 徳州園に名称変更 相談支援センター 徳州園指定 生活介護センター・サポート(生活介護)指定 グループホームライフ(共同生活援助)指定 2007年 平成19年 就労継続支援センターはぐくみ(就労継続支援B型)指定 生活介護センター・サポート(多機能型(自立訓練(生活訓練)))指定 2008年 平成20年 徳州園西棟個室化改修工事 知的障害者更生施設より障害者支援施設に改名 短期入所徳州園指定 2009年 平成21年 就労継続支援センターはぐくみ増築 グループホーム・ライフ(共同生活介護)指定 2010年 平成22年 放課後児童健全育成事業 放課後児童クラブしえすた自主事業開始 2011年 平成23年 放課後児童健全育成事業 放課後児童クラブ岡前自主事業開始 2012年 平成24年 徳州園東棟個室化改修工事 生活介護センターさぽーと・いせん 開設 2013年 平成25年 しえすた・あまぎ(生活介護事業)開設 しえすた・へとの塾(放課後等デイサービス事業)開設 JADE GARDEN SCHOOL(就労移行支援事業・就労継続支援事業A型)開設 GRACE GARDEN SCHOOL(就労移行支援事業・放課後等デイサービス事業) 開設 2014年 平成26年 3月 多機能型事業所 ひまわりの家 開設 (生活介護事業・放課後等デイサービス事業・児童発達支援事業) 4月 グループホーム はるかぜ(共同生活援助事業) 開設 2017年 平成29年 4月 徳之島くらし・しごとサポートセンター 開設 (自立相談支援事業・就労準備支援事業・一時生活支援事業・ 家計相談支援事業・子どもの学習支援事業) |
社会福祉法人南恵会 ←FaceBookページです♪ぜひ遊びに来てください!